「知る人ぞ知る隠れた名湯」のような病院
どんな病院を目指しているかと聞かれれば、私はこう答えています。最近の明るく開放的で何かとスマートな病院とは対照的に、当院は建物も古くなり、運営に関してもまだまだアナログな部分が多く残っています。○○専門外来や△△専門病棟など「特別な何か」をウリにしているわけでもありませんので、初診で来られる患者さんやご家族は、当院に対しそこまで大きな期待を持って来院されてはいないでしょう。しかし、実際に受診してみたら「あれ?意外と良かったかも」と思っていただけるような、見た目は寂れた印象の温泉だったけど、入ってみたらすごく疲れが取れていい意味で期待を裏切られた…みたいな、そんな病院にしていきたいのです。
そこにスペシャルなことは必要なく、「一人一人が丁寧な仕事をする」これに尽きると思っています。高いスキルや経験はなくとも、今の自分にできることをきちんと丁寧にやる。これは私が仕事をする上でとても大事にしていることです。
そしてどんな仕事や職種においても、なくてはならない根底の部分は他者に対する「優しさ」ではないでしょうか。「思いやり」「気遣い」…さまざまな言葉に言い換えられますが、そういう人間同士が関わる中で一番大切にしたいものを他者に対して自然にできる人。そんな人と一緒に働きたいと考えています。優しさを持って丁寧に仕事に向き合う…そうした姿勢がきっと患者さんやご家族にも伝わるのではないでしょうか。